今週のトピック
今週のドローン業界では、民生・防衛の両分野で新たな製品・サービスの発表が相次いだ。物流分野ではアマゾンが配送ドローン「プライム・エア」の対応地域拡大を進め、防衛分野ではスウェーデンのサーブが有人機と連携する無人戦闘機構想を披露するなど、無人機の適用範囲がさらに広がりつつある。
また、ウクライナでは他の無人機を運用する大型の無人水上艇が公開され、部品供給網の面でも米国製ペイロードの新製品が登場するなど、無人機を取り巻くエコシステム全体で動きが活発化した一週間だった。
🔥 3媒体が報道 アマゾン、配送ドローン「プライム・エア」をバージニア州リッチモンド都市圏へ拡大
アマゾンは配送ドローンサービス「プライム・エア」を米バージニア州のヘンリコ郡・ハノーバー郡を含むリッチモンド都市圏へ拡大すると発表した。2026年内に全米約500都市への展開を目指す大規模な拡大計画の一環で、既に稼働中の10都市に続く新たな対応エリアとなる。重さ2.3kg以下で大きめの靴箱に収まる商品が対象で、注文から最短30分での配達を可能にする。プライム会員は50ドル以上の注文で配送料無料、50ドル未満は3ドル、非会員は約5ドルの配送料がかかる。地元では8月27日に実機を間近で見られる体験イベントも予定されており、住民への周知にも力を入れている。
🔗 続きを読む(WTVR.com)
🔥 2媒体が報道 サーブ、有人機と連携するステルス性超音速無人戦闘機構想を公開
スウェーデンの防衛大手サーブは、有人戦闘機と連携するステルス性の超音速無人戦闘機構想「ACP(自律協調プラットフォーム)」の実物大模型を、リンショーピングで開かれたスウェーデン軍のエアショーで公開した。翼胴一体型のテールレス形状に、両側面へ配置したステルス性の高い切り欠き型インテークと鋸歯状の低視認性ノズルを備え、機体規模は戦闘機グリペンEに近く、ゼネラル・エレクトリック製ターボファンエンジンにより超音速飛行が可能という。防空網が厳しい空域での対空戦闘や電子戦、防空網制圧など高リスク任務を担う構想で、スウェーデン軍の支援を得られれば2030年代前半の初飛行、同年代半ばの実用化を目指す。
🔗 続きを読む(TWZ)
ウクライナ、他の無人機を搭載・発進する新型無人水上艇「マグラMV11」を初公開
ウクライナは独立記念日の軍事パレードで、他の無人機を搭載・発進できる新型無人水上艇「マグラMV11」を首都キーウで初公開した。全長7m、搭載量は最大2200kgに達し、最長1週間の外洋活動が可能な設計で、公開時には迎撃用の小型ドローン「スティング」18機を垂直発射管に搭載した構成を披露した。従来のマグラ艦艇が主に特攻攻撃用の小型艇だったのに対し、MV11は他の無人機を運び発進させる母艦、いわば「無人機の空母」的な役割を担う輸送・支援プラットフォームとして一から設計された点が特徴で、ポルトガルの研究開発拠点と共同開発された。
🔗 続きを読む(Aerospace Global News)
Gremsy米国法人、米国防総省認定の国産ドローンペイロード3機種を発表
ジンバルメーカーGremsyの米国法人は、米国防総省の認定制度「Blue UAS」に適合した米国製ドローン搭載ペイロード3機種(VIO F1、ORUS L NDAA、LYNX NDAA)の予約受付を開始した。米国の政策により安全性が確認された国内製ドローン部品への需要が高まる中、カリフォルニア拠点で設計・製造体制を強化しての投入となる。軽量で高い安定性を持つジンバル機構とTeledyne FLIR製のNDAA準拠サーマルカメラモジュールを組み合わせ、重量・電力に制約のある機体でも高い性能を発揮するとしている。
🔗 続きを読む(DroneLife)
まとめ
今週の動向をまとめると、民生用途では物流ドローンの実用化がエリア拡大というかたちで着実に進む一方、防衛用途では有人機と連携する無人戦闘機や、他の無人機を運用する母艦型プラットフォームなど、より高度な運用構想が具体化しつつある。加えて、地政学的な緊張を背景に国内製サプライチェーンを重視する動きも強まっており、無人機の活用が多方面で同時に深化していることがうかがえる。
出典
- Amazon plans to launch drone delivery service in Central Virginia - WTVR.com(WTVR.com)
- Saab Unveils Stealthy Supersonic ‘Fighter Drone’ Concept - TWZ(TWZ)
- Ukraine’s Magura MV11 debuts as the world’s first dedicated drone mothership - Aerospace Global News(Aerospace Global News)
- Gremsy USA Launches Blue UAS-Cleared Payload Line as Drone Supply Chains Shift(DroneLife)
コメント(0)
まだコメントはありません。